2020/01/11 17:07

おもしろいかたちでしょう?
英国の南西端コーンウォールで作られた塩胡椒入れです。
英国の南西端コーンウォールで作られた塩胡椒入れです。
この作品、英国文学で有名なある人たちの名前が付けられているんです。ヒントはこちらの挿絵。

のどかな丘陵地帯。
畑の向こうの斜面に沿って、丸い穴がいくつも並んでいます。
穴の入口には、色とりどりの丸い扉が。
近寄ってみましょう。
あっ。

もうおわかりですね。
『ホビット』です。
J・R・R・トールキンの『指輪物語』シリーズに登場する身長1メートル前後のホビットたちは、食事と平和を愛する心優しい種族。今世紀に入って映画化されたのでご存じの方も多いでしょう。
ホビットと名づけられた塩胡椒入れは1970年代の作品です。凹凸のある縦縞模様、マットな手ざわり、まるで童話から抜け出したようなデザイン。コーンウォールのトレマーポタリーという窯元が作ったシリーズです。
ケルトな町で生まれたデザイン
コーンウォールはケルト文化が色濃く残る地域として知られています。
野原には巨石群、漁村にはかわいい魔法博物館。ハリー・ポッターのロケに使われた修道院もこの地にあります。窯元があったトレマーの町をGoogleストリートビューで散策してみました。なだらかな丘がつづく景色は、もうホビットの世界そのもの。
残念ながらトレマーポタリーは1983年に廃窯し、当時作られたシリーズは現在人気のコレクターズアイテムになっています。
塩胡椒入れ『ホビット』は料理好きの人が喜びそうな、高さ110mmのたっぷりサイズ。1日6回も食事するといわれるホビットたちの家で活躍しそうですね。ふだんはキッチンに、料理ができたらテーブルへ。飾っておくだけでも楽しい魔法のようなコンビです。
そして、動画はこちらから。360°見られます。