2020/02/10 12:48
「北欧」と聞いて何を連想しますか。
サンタクロース、ムーミン、リサ・ラーソン、ノーベル賞、マリメッコ……おっと、大事な人たちを忘れていませんか?
そう、ヴァイキングです。
9世紀から11世紀にかけてスカンジナビア半島とバルト海沿岸に住んでいた人々をヴァイキングと呼びます。私たちのイメージは、ヨーロッパの国々を震え上がらせた勇猛な海賊、ですよね。
そのヴァイキングをモチーフに、マリアンヌ・スタルク(1938-2007)が作った絵皿がこちら。
かわいいです。
優しいまなざし。
ヒゲづらの、あどけない顔立ち。
マリアンヌ・スタルクはデンマークのミケル・アナセン社を代表するデザイナーで、絵皿に描かれた人物や動物のまなざしに特徴があります。横目でほほえむ表情が多いのです。
もう一人のヴァイキングは、横目づかいで何か見慣れない楽器を吹いています。
これはLur(ルー)と呼ばれるひょろ長いホルン。ヴァイキングたちは船同士の交信などに使っていたようです。実際の楽器とその音色はこちらに↓
マリアンヌの描いた海賊たちは皆優しげで、略奪行為を繰り返すようなならず者には見えません。実際のヴァイキングはむしろこんな普通のシャイな男たちだったのかも。
ヴァイキングは海賊・交易・植民を繰り返す略奪経済を生業としていたのではなく、ノルウェーの考古学者であるヘイエルダールが述べたように、故地においては農民であり漁民であった。
また、ヴァイキングたちの収益の大部分が交易によるものだったと言われている。この事実から、ヴァイキングたちにとっても航海の主たる目的は交易であり、略奪の方がむしろ例外的なものだったと考えられる。(Wikipediaより)
紺碧の海をわたるラッパの音色は、陸で待つ恋人や家族に「帰ったぞ〜」と伝えているのかもしれません。