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2020/08/21 16:55

 髪をたなびかせて、馬にまたがるひとりの少女。

 ノースリーブの鎧帷子をまとい、手を伸ばして何か叫んでいるようです。

 誰だか分かりますか?
 ヒントは彼女の頭の上。

 木の葉で編んだ冠を載せています。月桂冠でしょうか。ということは……



 彼女はたぶんジャンヌ・ダルク。
 百年戦争でフランスを勝利へ導いたオルレアンの少女です。その肖像画は勝利のしるしの月桂冠と共に描かれることが少なくありません。勝ちどきの声を上げている場面でしょうか。

 軍馬はたくましく美しく、足取りも軽やか。尾とたてがみが稲穂のように金色にきらめきます。

 馬上の少女の陶板は1960年代にスウェーデンのStig Lindberg(スティグ・リンドベリ)が制作した稀少なスタジオ作品。職人たちによる彩色が一点一点ちがうため、絵柄は同じでも赤っぽかったり黄色っぽかったり印象がかなり変わります。
 今回入荷したのはダークブルーとブラウンの、シックで落ち着いた風合いの一枚。応接間、書斎、会議室、どんな空間にも合いそうです。


 壁に絵が一枚あるだけで部屋が広く感じられますよね。それまで意識していなかった空間が、豊かに息づきはじめるからだと思います。

 日焼けしやすい紙の絵画とちがって陶板は手入れがしやすく、背面の金具でどこにでも気軽に掛けられるのが魅力。絵皿のように立てて飾るのも良いかもしれません。夜は照明で陰影が変わり、昼間とちがった表を見せてくれます。

 たとえばオンライン会議のうしろの壁にいかがでしょう。

 玄関に飾っても良いですね。朝はジャンヌが元気に「行ってらっしゃい」、夜は「おつかれさま」と迎えてくれますよ。

* * *

 癒やしのアートとして人気の高い北欧ヴィンテージの陶板をいくつかご紹介します。


 1960年代にデンマークのMarianne Starck(マリアンヌ・スタルク)が創作したネコたちの陶板。色づかいが大胆で気分を晴れやかにしてくれます。スタルク作品に特徴的な目の表現がかわいいです。


 森の精霊たちでしょうか。日だまりでダンスする三人娘の陶板です。乳白色に緑やピンクを溶かしたような柔らかい色づかいに癒やされます。スウェーデンの Irma Yourstone(イルマ・ユアストン)が1950年代に創作した人気のヴィンテージ品です。


 リズミカルな模様が楽しい魚の陶板は、男性へのプレゼントにも喜ばれそう。
 1970年代にスウェーデン南東部のLaholm Keramik(ラホルム社)で制作されました。2000年に廃窯した同社の作品は現在コレクターズアイテムになっています。


 1950年代にスウェーデンのTilgman Keramik(ティルグマン窯)で作られた青い鳥の陶板です。ブルーベリー色の丸い羽毛、ターコイズ色の羽根飾り。素焼きのブラウンの地に宝石をはめこんだような釉薬の透明感が美しい作品です。


 ドイツの陶芸家Helmut Schäffenacker(ヘルムート・シェーフェナッカー)も美しい陶板を作っています。しなやかな細身の青い馬。幅90mmのスレンダーな陶板はちょっとしたスペースにも掛けやすいのも魅力です。


 他にも大小さまざまな陶板を随時入荷中。
 コグマスの陶板コーナーをぜひ覗いてみてください。








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